セブの小学校で成績優秀者に~英語教育移住日記⑮

このブログは日記形式になっています。
子供を英語バイリンガルにするには教育移住すればよい!と気づいた日~教育移住日記①」からぜひお読みください。

「授業は分かる」は本当か?

英語で学ぶ小学校に入ったので、太郎には「学校の勉強は分かる?先生が言っていることは分かる?」とつい何度も聞いてしまう。太郎の答えはいつも「大丈夫」だが、私には信じられなかった。

彼の言っていることが本当か証明される日はすぐに来た。7月に入り、一学期の中間テストが行われたのだ。

テスト期間は3日間で、一日2科目ずつ受験し午前中で帰宅する。雰囲気もスケジュールもいつもと異なる校内には、日本の中学や高校のテスト期間さながらの緊張感が漂っていた。

太郎のテスト結果は全て良かった。英語はマイナス0.5点だけだ。
冠詞の「a」を使った文を書く問題で、太郎は「犬が吠えている」と英文で書いていたが、最初の「a」を大文字にするのを忘れて減点されていた。私は、太郎が「吠える」という意味のbarkingを知っていたことや、その他の問題に全て完璧に答えられていたことに驚いた。

賞状を持ってきた

続いて9月1日から期末テストが行われ、その結果も全教科で良かった。英語は満点だ。

あれ?もしかして太郎は英語で勉強がよくできているのでは?「すごいね!」と褒めた数日後、太郎が賞状を持って帰ってきた。

一学期の主要6教科全てで9割以上の得点をとったので、全校生徒の前で「ストレートA受賞者」として表彰されたという。
ウ、ウ、ウソでしょう?!小学校に成績優秀者を表彰する仕組みがあることも、太郎がそれに選ばれたこともびっくりだ。

海外で生活する子どもの経験談をいくつか読み知っていたが、コミュニケーションより先に勉強が周囲に追いつく子の例はなかった。

小学生くらいまでの子が移住した場合、まずは友達とのおしゃべりやじゃれあいに不自由が無くなり、その後、読み書きで少しずつ周囲に追いつくイメージだ。そしてそれは、私にも納得のいく内容だった。

だって、日常会話は言葉のパターンが限られているし、動作を伴うことが多いので、理解や模倣が容易だ。一方、教科書に書かれていることは未知の内容であり、それを外国語で読み取り、理解する必要がある。文法や語彙のレベルは日常会話より数段高い。

ではなぜ、太郎は友達作りより先に、勉強のハードルをクリアできたのだろう?

思い当たるのは、我が家の場合、アメリカやイギリスなど英語ネイティブスピーカーの国に移住したわけではない点だ。

「教科書に出てくる単語の意味が分からないでしょう?」と太郎に聞くと、「難しい単語は、先生が授業の中で丁寧に説明してくれるから大丈夫」と答える。

そう、英語ネイティブスピーカーの親に育てられている子は三分の一もいない。また、セブは書店を見ても、本が充実しているとは言えない。そのため太郎以外の子も、教科を理解するレベルの言語力は、それほど高くないのだろう。

アメリカやイギリスの子なら知っているはずの形容詞や言い回しを、セブの子は知らない可能性が高く、それを踏まえ、セブでは先生が英単語を丁寧に説明しているようだ。

幼稚園時代に家庭教師を付けて勉強させたのも、目的は英会話力アップだったが、むしろ英語の「お勉強」に有利に働いたようだ。

クラス担任と保護者の二者懇談で、担任は太郎の受賞を褒め、次のように評価した。
「太郎はいつも授業に集中し、よく聞いている。ペーパーテストを見ても、理解できていることがわかる。短所は自分の意見を口にしない点だが、精神的に落ち着いていて前向きに取り組んでいるから、いずれ克服するだろう」。

ちなみに、一年生で表彰された子は、クラス17人中9人いたという。つまり、半分以上(笑)
まあそれでもよかった、よかった。

常に母語を伸ばすこと

二つの言語の発達にギャップがあるバイリンガルの子は、知的レベルは強いほうの言語と一致する。そして、その強い言語で弱いほうを分析し、積極的に強化していく。

太郎の場合、日本語の読書量が非常に多いので、英語の拙さから周囲には理解され難いが、思考レベルは高めかもしれない。
希望的観測を言えば、将来的には英語も相当習得できるのではないか。

太郎が表彰されたことは、周囲をずいぶん驚かせた。
幼稚園と小学校を統括する校長、各校の教頭、そして幼稚園時代を知る先生たち皆から、私は次々に「良かったねぇ」「聞きましたよ」と声をかけられ、「家ではどんな勉強をしているのか」と質問された。正直、周囲の誰もが予想すらしていなかったのだ。

私が「家では、太郎は日本語の本をいつも読んでいる」と答えると、たいてい怪訝な顔をされるが、母語を伸ばし続けることが重要なのだろう。(続く)

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